学校日記

11月22日(水)

公開日
2023/11/22
更新日
2023/11/22

今日の給食

11月22日(水)の給食です。

・黒米入りご飯
・味噌松風
・千草和え(こまつな、キャベツ、油揚げ)
・冬野菜の沢煮椀(白菜、たまねぎ、にんじん、豚肉)
・牛乳

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先週、和食では、「自然の美しさを表現する」方法として、料理で情景を写し取る「見立て(みたて)」という手法があることを放送しました。前回は、「吹き寄せ」という料理一品で紅葉や秋の実りを表現していましたが、今回は、お皿の中で一つの景色を見立ててみました。
みなさんは、公園などで松の木を見たことはありますか?松の木は、一年中、細い緑色の葉をつけている常緑樹です。強い風や、普通の植物が苦手な塩水にも耐えられることから、海の近くにも多く植わっています。古くから、白い砂浜と緑の松の組み合わせは「白砂青松(はくしゃせいしょう) 」と呼ばれ、美しい風景として、絵や着物の柄にも表現されてきました。
さて、メインの「松風焼き」は、給食でもおなじみの、味噌で風味をつけた鶏ハンバーグのようなお料理です。料理名の「松風」は、浜辺の松の木に吹く風のことを指します。室町時代につくられた能の「松風」という話で、松風が、人のいない浜辺の寂しさを強調している情景に重ねられたことから、松の葉を揺らす風と、浜辺の寂しさはひとつながりに考えられてきました。料理名に立ち戻ると、「この焼き物は、表面は豪華だけれど、裏面にはなにもなく寂しい→裏さびしい→浦さびしい→松風」と連想してつけられた、という説があるのだそうです。(広辞苑第6版調べ)
今回は、この松風焼きを砂浜と考えて、お皿の奥に、常緑の松林を表現する青菜の和え物を置き、お皿の中を浜辺の風景に見立ててみました。このように、いくつかの料理の組み合わせや盛り付けで「見立て」を行うことがあるのも、日本料理の面白い点です。香りのよい黒米を使ったごはんと、お出汁のきいた沢煮椀とあわせて、楽しんで食べてもらえたら嬉しいです。

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