魔法のコトバ
- 公開日
- 2022/06/28
- 更新日
- 2022/06/28
校長室から
今日の朝、1年生が生活科の学校たんけんで校長室を見学に来ました。
あれやこれやと気になることがあり質問攻めにあいましたが、可能な限り答えました。
そして帰り際、「ありがとうございました!」と挨拶した後の出来事です。
一人の子が「校長先生、だ〜いすき!」と声をかけてくれたのです。すると周りの子たちも口々に「ぼくもだいすき!」「わたしもだいすき!」...と。とっても嬉しい気持ちでいっぱいになりました。
思い返してください。最後に、誰かに「だいすき」と言ってもらったのは、いつのことでしょうか?実はこの「だいすき」という4文字、担任時代から私の中では「魔法のコトバ」として大事にしてきた言葉です。きっかけは、子供たちからもらった「先生、だいすき!」という言葉でした。あぁ、子供って臆面もなく「だいすき」って伝えることができるんだ...そして何歳になっても、誰かに「だいすき」って言ってもらえるのって、こんなに嬉しいことなんだ!...と感激したのが始まりです。
先生が子供たちのことを大好きなのは、当たり前のことと思われるかもしれません。でもそんな当たり前のことを、私もちゃんと言葉にして子供たちに伝えよう!と思ったのです。それ以来、私は日々の学校生活の中で「だいすき」という言葉を連発するようになりました。褒めるときも、叱るときも、なんでもないときも...いつもいつも口にしてきました。不思議なことに、言葉にして伝えれば伝えるほど、ますます子供たち一人一人のことが大好きになっていき、いいところが次から次に見えるようになってくるのです。
それ以降の私の学級経営のベースは「だいすき」という言葉だったといっても過言ではないと思います。この言葉が子供たちとの信頼関係の根底にあり、そしてそれは「あなたの言動の善し悪しではなく、あなたという人間そのものを受け入れているよ」というメッセージとして、子供たちの心に伝わってくれたと信じています。
そして今、若い先生方や教育実習生には、必ずこの「だいすき」の話をするようにしています。(なかなか、実践はしてもらえないのですが...)「だいすき」...伝えた人も言われた人も幸せな気持ちになれる、まさに「魔法のコトバ」なんです。「当たり前なんだから、そんなの言わなくたって分かるでしょ?」なんて思わずに、皆さんも身近なあの人に、言葉にして伝えてみませんか?